子どもの頃に「本物」に会うということ

どうもこんにちは!事務局の宮田です。先日、平田オリザ先生のトーク会に参加してきました。

2020年を一つの目安として大きく動き出している日本の教育。従来の試験制度が見直され、暗記型の学習能力から応用的な学習能力が試される時代へと転換していきます。

物事を深く考え、自分なりの考えを表現して相手に伝えることができるチカラ、相手の伝えようとしていることを理解するチカラが求められる様になっていく。こんな話をいたるところ聞く様になりましたね。

そのための教育の方法論の一つとして「演劇」がトーク会のテーマとして登場したのですが、とても興味深かったのが「身体的文化資本」について。

 
身体的文化資本とは「センス、マナー、コミュニケーション能力、美的感覚、感性、味覚」や「性別や人種に対する考え方」などのことだそうです。

計算能力や語学力などのように後天的に会得することのできる能力と違い、これらの身体的文化資本は大人になってからは中々学習することができない(変えることが難しい)。

今後、どのような身体的文化資本を身につけているか?が問われる場面が増えてくるだろうとのこと。

 
そして、身体的文化資本を磨くにはどうすれば良いか?については、とにかく幼い頃から「本物に触れさせる」しかないのだそう。本物に触れ続けることで、本物ではない偽物に触れた時に「違和感」を感じることができる。

料理人の子としてきちんとした料理を食べて育った子の舌が優れていたり、商いをしている一家のもと育った子のビジネスセンスが長けやすかったりする。幼い頃に触れるものの影響というのは、想像以上に大きい。
 

ここで一つ。教育格差が広がっていると言われる現代において、この「本物に触れるチャンス」にも格差があるということを考えたい。

分野にもよりますが、「本物に出会うためのコスト」というのはどうしても都心部の子に比べて地方に住む子の方が大きい。特に、演劇やアートなど感性に影響を及ぼすパフォーミングアートにおいては、東京と地方とでは100倍くらい、本物に合うためのコストが違うそうです。
 

私も地方出身者なので、こうしたコスト感については体感として分かります。全国どこにいても、こうした本物に会うことのできる場を作っていければと想うのでした。

このSMAIL合宿もまた、「演劇」を通じてそうした本物への扉を開く一つの場。演劇をはじめ、今回登場した「身体的文化資本」に関心のある方はぜひチェックしてみてください。

▽演劇イベント「SMILE合宿」の詳細はこちらから
http://and-pj.com/engeki/